トップにいるバ

どんな先生がどんな難しい講義をされるんやろ、と不安に思ってると、
教室に入ってきたのは赤いデッキシューズをはいた若い30代の男の先生。
見かけとは違い、大学、研究機関、いろんなところに足を突っ込んでる
日本中の理系のリバリ賢い人。あのips細胞の山中伸也教授と
同じ研究機関におられるそうな…。
「ああ、私の免許、もう終わった」とガックリきました…。

ところが!!
この先生の授業のおもしろいこと!
「科学の知識」ではなく「科学の考え方」を教えてくれたのです。
「観察」し、「仮説」を立て、「実験」し、その結果から「考察」する。
これこそが理科には大切、そして理科のおもしろさなのだ気づかせてくれた。
まずは見せてもらったのが、「考えるカラス」というNHKの番組。ネットで
アップしてるので皆さんもぜひ見てほしい。先生はこの番組に関わって
作っておられるのだとか。

観察→仮説→実験→考察、という流れを映像や漫画ですごく楽しく作っている。
大人が見ても絶対楽しい。
授業では、第2回の番組でやってた実験を実際にみんなでやってみました。
まずは先生が、お盆と風船を用意し、
「さてどっちが先に落ちるのか、それとも同時に落ちるのか考えて下さい」
と私たちに投げかけます。
実際にやってみる。お盆が先に落ちた。
「なぜか考えてみて下さい」。
理科の先生たちだから答はすぐわかる。
「お盆の方が空気抵抗が大きいから」。
「では、お盆の上に風船を乗せて落とすと風船とお盆はどう落ちる?
考えてみよう」。

これ、実際に先生が小学校への出張授業でやってるらしい。
みんなでいろいろ仮説を立ててみてから実際に実験してみると、
風船はお盆と一緒に落ちました。
「なぜそうなるのか、空気の流れはどうなっているからなのか、
仮説を立てて下さい」。みんなでいろんな仮説を立てました。
授業では仮説を発表しあったあとに先生は答を教えてくれましたが、
番組の「考えるカラス」では、一緒に落ちるという実験を
スローモーションで見せてくれ 「なぜ一緒に落ちるのでしょう」
と問いかけ、番組の最後に

「さて、答です。風船をお盆に乗せずにそのまま落とすとゆっくり
落ちます。お盆は風船よりも」と言ったところでシャッターが
降りるように映像が切れ、「ここから先は自分で考えよう。こ
れからはみんなが、考えるカラス。」とアナウンスが入り、
番組は終わってしまうのです。
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